このブログではご無沙汰しております。
眼力のひらさわです。
本サイトの「制作実績」コーナーに最近幾つか作品が追加されたのですが、
その中でも最新作のTVCM「Jリーグ再起動」について、
作り手の立場からちょっと書いてみたいと思います。
この、W杯期間中休止していたJリーグの再開を伝えるCMは、
制作期間が短かったこともあり、
既存の試合映像だけから構成されています。
しかも、試合映像をカッコ良く加工する、
というのは結構やり尽くされているので、
それとは違うアプローチでないといけないという、
なかなかに針の穴を通すような条件だったのです。
そこでトライすることにしたのが、
ボールを常に画面の中心に置く、という演出です。
あれは別にカメラマンが超絶撮影技術で
常にボールを真ん中に捉えている訳ではなく、CGです。
ボールを中央に配することにより必然的に個々の選手の印象が薄くなり、
誰もが平等な条件でボールを追っている
(のだからW杯はあんなだったけど頑張ろうよ)、
という雰囲気を出したい、という狙いです。
このように今回は
魅せるCGというより見せないCGに徹してみました。
しかもそれがただの技術ではなく、
演出意図と噛み合っていることが重要で、
それがこの作品ではある程度は達成できたかな、と思います。
このように企画立案からフィニッシュまで、
スルーパスが通りゴールみたいに行けると良いのですが、
毎回そう上手く行く訳ではないのは、言うまでもありません。
でも眼力もJリーグの選手のように、
常にそれを目指して頑張りたいと思います。
そして次のW杯とかオリンピックではできれば何か仕事を取りたい所存です
(いきなり現実的な願望!)。